板金加工の種類

板金加工の方法には、大きく分けて人の手作業で行う「手板金」と金型を使用して加工する「機械板金」の2種類があります。

加工工程において「手板金」は、ハンマーなどの工具を用いて人の力だけで加工。

一方「機械板金」は、金型を用いて板金素材をプレス、つまり圧力をかけることで変形させます。

「手板金」と「機械板金」それぞれの加工方法が持つ特徴、メリット・デメリットについて見ていきましょう。

手板金・機械板金の特徴とメリット・デメリット

「手板金」は、人の手作業による加工技術で、自動車や建築部材などの製造や補修作業のほかにも、工芸品や装飾品など、緻密な加工にも対応できる職人の技術です。

手板金の加工では、板金を専用のハサミで切断したり、ハンマーで叩いて成形したり、流曲線など繊細な形状や機械では対応できない仕上げなど汎用性があります。

手板金のメリットは、機械では難しい加工が可能なこと。

また、ひとつずつの手作業なので、1個~100個程度の小ロットの生産や試作品など完全受注生産に対応できることでしょう。

その反面、人による高い技術を要するこれらの加工では、

「ひとつあたりのコストが高くなること」

「加工に時間を要すること」

「大量生産に向いていない」

というデメリットもあります。

一方、「機械板金」は、プレス用の専用金型を使用して成形するので、一度の工程で同じ形状の加工物を一定の品質を保ちながら、効率良く生産できることが特徴です。

機械板金の1番のメリットは、「単価コストの安さ」です。

プレス用の金型を作る初期費用は必要ですが、通常1,000個以上の大量生産が前提なので、1個あたりの生産費用は格段に低くなります。

また、生産時間や人的作業量など効率性も大きなメリットです。

反面、「金型を作る必要があること」「複雑な形状に対応しにくいこと」「設計変更のたびに金型を再製作するコスト」などのデメリットもあります。

板金加工工程について

板金加工の工程は、「切断加工」「曲げ加工」「溶接加工」「仕上げ」という流れで行います。

手板金では、これらの工程を作業に合った専用の工具を用いて行います。

手板金で使用される一般的な専用工具です。

手板金で用いる工具の種類と特徴

  • 板金ハサミ・ノコ:板金素材の切断に使用
  • ケガキ針・ケガキコンパス・ポンチ:板金素材の表面に寸法や目印をつけるために使用
  • カラカミハンマー:板金素材を叩いたり、釘を打ったり幅広い用途に使用
  • ナラシハンマー:板金素材を平らに伸ばす横ナラシに使用
  • デンガクハンマー:板金素材の折り曲げ加工・つぶし加工などに使用
  • アテバン:板金素材の下に当てて、上から叩いて成形する打ち出し加工に使用
  • ツカミバシ:板金素材を折り曲げたり引っ張ったりするときにつかむために使用
  • カゲタガネ:折り曲げた板金素材の角部分を内側から叩いて滑らかに仕上げるために使用